Visual Studio for Macがついに正式リリース!

使いやすいIDEがMacでも! ついにVisual Studio for Macがリリースされました。Macでも使いやすい開発環境でC#がコーディングできるようになりました。

MicrosoftはVisual Studio for Macを2017年5月10日にリリースしました。しかも無償で使えちゃいます!

Visual Studio for Mac

ダウンロードするのはインストーラーで、そこからさらに必要なコンポーネントをダウンロードしながらインストールしていく形式となっています。なお、インストーラーの途中でXcodeもダウンロードするように表示されます。

ビルゲイツやバルマー時代では考えられないことですが、これは事実なのです。CEOが変わるだけでこれほどまでに企業って変わるんだなと。

一応、Hello Worldをやってみました。

Visual Studio for MacでHello World

Visual Studio for MacでHello World

Hello Worldを実行すると、ちゃんとターミナルが立ち上がって「Hello World」が表示されます。

Visual Studio for Macのリファクタリング機能

Visual Studio for Macのリファクタリング機能

リファクタリング機能も健在です。

Visual Studio for MacのIntelliSense

Visual Studio for MacのIntelliSense

もちろん、VSの売りでもありインテリセンスも使えます。

バージョン管理のGitにも対応しております。

これは、個人的にすごく嬉しい出来事です。プライベートでアプリなどを開発する機会は少なくなったものの、仕事中に悩んだことで、風呂に入っていたら急に解決策が湧き出てきて、それを家で試してみたくなったりすることがあります。そういうときにC#が組める開発環境があると、すぐに試すことができて、アイデアを忘れずに残すことができます。

C#を使うとなると、どうしてもWindowsのほうが都合がよかったのは、このVisual Studioという開発環境が強力すぎるからです。その強力な開発環境がついにMacでも使うことができる日が来るなんて。C#好きにはたまらない出来事です。

もしかしたら、このブログでもプログラムネタが増えていくかもしれませんね。

あとがき

サティア・ナデラCEOが就任してから、Microsoftはどんどん変わってきています。攻めの姿勢が強く、旧来の経営者のようにプラットフォームに縛られることなく、オープン化を進めています。Officeの最新バージョンがMacでリリースされて、SQL ServerもLinux版が出てきています。そして、開発環境のVisual StudioもMacに登場しました。未だにWindowsは使いづらいと思いますが、最近の攻めの姿勢のMicrosoftは好きです。

私がC#に触れたのは、.NET Framework 1.0がリリースされた直後でした。新しい言語ということで、MSDNのヘルプを見ながら自分でコードを実際に組んで見て、動かして喜んでいたりしました1。当時の開発現場では、主にVBがメインでたまにC++が使われる程度です。その頃、私はITドカタをやっていて、SIerがトップにいてプロジェクトを仕切っている典型的なピラミッド型の、お世辞にも効率がいいとは言い難い世界でした。こういう世界では、開発現場には素人でも人がいればいいようなことが通用するので、何の予備知識もなく突然新しいプロジェクトに飛ばされ、そこでVBだったりを組んでいる状態でした。枯れた言語で、とりあえずコピペでプログラムが動けばいいので、この世界に浸かって病んでいる状態であれば、相当な気力がなければ、新しいことをやろうという気は永遠に起こりません。どんなに頑張っても報われず、変えようのない仕組みの中で、打ちのめされ、やめていく人は多いものです。こういう世界にどっぷりと浸かっていることの危険性を感じ、新しい職場に転職することで、抜け出すことに成功した私は、C#を使って製品を世に提供する仕事に就くことができました。

こうした経験を持つ私が感じることは、ITドカタをやっている人が別の場所に転職するのが想像以上に難しいことです。転職するということは、転職先は即戦力を求めています。その際に評価されるのが業務経歴です。しかし、ITドカタなので業務経歴もあまり褒められるようなことは書けません。ITドカタの経験はITドカタでしかありません。つまり、使い捨ての駒としての評価はされても、ソフトウェア技術者として評価されにくいのです。そこで私は、趣味としてC#でプログラムをしてリリースしているフリーウェア(しかも、窓の杜やその他、多くの記事で紹介されるようなソフトウェア)を開発していることを武器に臨むも、ほとんどが撃沈します。転職市場で評価さ得るのは、あくまでも仕事として行ってきた業務経験です。そういうことを売りにすると、いままでとそれほど変わらない、やはりドカタの職場に行き着くことになります。私の場合、たまたま自分を評価してくれる2会社に出会えたからいいものですが、ITゼネコンが市場を牛耳っている限り、こうしたITドカタのような、エンジニアとして正当な評価を受けることができていない人たちが幸せになる日はやってこないのではないかと思います。

こうしてC#という新しい言語に触れたことで自分の人生を変えるきっかけをつかむことができて、さらに進化していくC#を見ていると、私はやはりC#という言語が好きです。プライベートで使うOSがWindowsからmacOSに変わっても、やはりC#という言語はやめられません。仕事で他の言語をたまに使うことはあるとは思いますが、常に進化を続けていき、どんどん効率的になっていくC#を、今後も私は使い続けていくのだと思います。

Macを使うようになってからプライベートでのコーディングは卒業したと思っていたのですが、たまに無性にプログラムを組みたくなるのは、エンジニアのサガなのでしょうか。特に新しい開発環境がリリースされて、言語仕様が新しくなったら、試してみたくなるものですし、思いついたすごいことを実際に組んでみたくなるものです。でも、もうMacでもVisual Studioを使ってC#を組むことができます。もう、「プライベートでのプログラミングは卒業したぜ」なんてかっこつけなくてもいいのです3

Windowsに愛想つかせてMacを好きになったけど、Visual StudioとC#の絶妙な連携だけは忘れられない人たちが大手を振るって歩ける時代がやってきたのです。

  1. Windows XP直後で、リリース前から構築していたXP向けのシステムのプロジェクトに入っていました。
  2. 何かの間違いで?
  3. どうしても我慢できないときはAmazon WorkSpacesを使ってた。

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