「石見銀山遺跡とその文化的景観」は2007年、世界遺産リストに登録されました
石見銀山のある町並みが歴史情緒が漂っていて、まるでタイムトリップしたような雰囲気を味わうことができます。
石見銀山世界遺産センター
東京から寝台特急サンライズ出雲で出雲市まで約12時間、出雲市から大田市までは山陰本線の各駅停車で40分、大田市駅から路線バスに揺られて30分ほどで石見銀山世界遺産センターに到着します。
世界遺産センターでは石見銀山に関する歴史や鉱山技術などの紹介を展示してあります。
展示品で撮影が可能なのは入り口に設置してある「御取納丁銀」の5倍拡大レプリカのみです。展示されているのは間歩(坑道)の立体模型や映像による紹介、吹き屋の再現模型、30キロの銀の塊を触って持ち上げるコーナー、銀に関するクイズコーナーなどがあります。
また、この世界遺産センターから石見銀山最大級の大久保間歩の見学ツアーもありますが、ツアーの出発時間が決まっています。私はサンライズ出雲が1時間ほど遅延したため、あえなく予約をキャンセルせざるを得ませんでした。今回は世界遺産センター見学のみです。
売店には石見銀山に関するお土産品が売られています。世界遺産登録5周年記念事業のマスコットキャラクター「らとちゃん」のぬいぐるみも販売されています。このらとちゃん、石見銀山の間歩(坑道)をサザエの殻に油を入れて火をともした「螺灯(らとう)」がモチーフとなっています。なかなか愛嬌のある顔です。額から導線が伸びて火がついています。命名は公募で大田市内の小学生のものが選ばれたそうです。
そして、驚くべきことにこんな山の中の地域でWAONが使えます。石見銀山WAONというのも発行されているようです。
石見銀山WAON
ご利用金額の一部が「石見銀山基金」に寄付されます。
石見銀山大森地区
石見銀山世界遺産センターから大森地区に向かうにはバスで10分ほどのところにある大森代官所跡で下車します。バス停から川を渡ってすぐのところに大森代官所跡があります。
大森代官所跡は石見銀山資料館となっています。石見銀山資料館では歴史的資料や鉱石を見学することができます。石見銀山に関する書籍なども販売されています。
資料館の横には義足や人工乳房で有名な中村ブレイスの本社もあります。
通りを歩いていると、まるで江戸時代にタイムトリップしたような雰囲気を味わえます。町屋や武家屋敷が混在する独特の景観は重要伝統的建造物群保存地区に指定されているそうです。
一部の店はすでに廃業しているとはいえ、そこに人々が住み続けているからこそ、このように当時のままの状態で街が残っているのでしょうね。
銀行の建物もとても現代のものとは思えませんが、扉を開けると中は普通の銀行です。
理容館アラタは理容室も遺産に登録されているそうです。その名も理容遺産。全理連(全国理容生活衛生同業組合連合会)が定めているそうです。いまは営業していないようでしたが、見学は自由にできます。
くるくる(サインポール)もレトロです。
椅子もレトロです。
人々が生活しているということは、ちゃんと郵便局だってあります。しかも、意外に豪華です。大森地区の郵送を支えている郵便局です。
競合他社だって負けていません。郵便局のすぐ隣にあるクロネコヤマトは大森地区にだって配送しますし、大森地区からも荷物を送ります。
郵便局の前には重富製パンというパン屋さんが賑わっていました。
石見銀山の大森地区には、いまでも人々の生活があり、その生活が歴史的に重要な景観を守り続けているんだなと感じました。
大田市駅でキオスクのおばちゃんに感謝!
大田市駅でサプライズがありました。
JR西日本がキャンペーンをやっていて、駅のキオスクでキャンペーンのチケットを持っていけば無料で水か紅茶かジュースをもらえるということでしたので、チケットをキオスクに持っていきました。キオスクのおばちゃんは、チケットを持ってきた人ははじめてと感激して、記念にと石見銀山塩キャラメルを渡してくれました。もちろん、ありがたくいただきました。
それだけじゃなく、おばちゃんは電車が発車するときは改札のところまで出て手を振ってくれました。
歩き疲れた体をおばちゃんの心遣いと甘いキャラメルが癒やしてくれました。
どうも、ありがとうございました。
石見銀山遺跡
住所: 島根県大田市大森町イ1597−3
Web Site: 石見銀山世界遺産センター(島根県大田市大森町) / Iwami Ginzan World Heritage Center(Shimane Pref, Japan)