Ulyssesが購読サービス(サブスクリプション)制へ移行
Markdown対応のテキストエディターアプリUlyssesがサブスクリプション制へ移行しました。
アプリ開発会社が継続的に開発を続け、会社を存続させていくためには、広告付きアプリを提供するか、有料アプリを乱発するか、ひとつのアプリに集中して購読型のサービスにするかのいずれかの対応が必要です。
Ulyssesを提供するUlysses GmbH & Co. KGは、サブスクリプション制への移行を決断しました。サブスクリプション制へ移行したUlyssesは、なんどもApp Storeのベストアプリに選ばれた人気のエディターで、MacとiPhone、iPadでシームレスにテキストを共有でき、WordPressに対応していて、ブログを書くエディターとして一定の地位を築き上げています。
買い切り型からサブスクリプションへの移行は、ユーザーの反発を買いやすいものです。いままで1回だけお金を払えばよかったものを、年ごと、月ごとに支払わなくてはいけなくなるからです。サブスクリプション制へ移行したことにより、アプリの使用をやめるユーザーも出てくるでしょう。
しかし、App Storeのように一度課金したアプリは無料でダウンロードできるような仕組みの中で、アプリ開発会社が開発費と会社の利益を継続的に獲得していくために、もっとも素直な方法はサブスクリプション制でユーザーに課金していくことです。Ulyssesのような仕事効率化アプリでは、広告表示は嫌われますし、バージョンアップごとに別アプリとして買い直すようなやり方は、返ってユーザに負担をかけてしまいます。
サブスクリプション制にして、一度の課金で最新バージョンを使い続ける権利を提供するやり方は、ユーザーに取ってもメリットがあると言えます。例えば、Adobeでは、Creative Cloudにしてから、PhotoshopやPremiere Proなどの10万円以上するアプリケーションが手に入りやすくなりました。Creative Cloudというサブスクリプション制になってから、これらのアプリを使い始めた人も多いのではないでしょうか。
また、サブスクリプション制の多くは、一度の課金で複数のデバイスで使える権利を認めています。Ulyssesでも同じです。macOS版とiOS版の両方を購入する場合、どちらの版もそれぞれ購入しなくてはいけませんでしたが、サブスクリプション制では一度の契約で両方使うことができます。
直近で購入したユーザーには最大18ヶ月の無償期間があるそうです。また、既存ユーザーに対しては割引価格での提供があります。課金したくないユーザーは、App Storeから購入済みのアプリをダウンロードできます。旧バージョンはApp Storeから削除されていますので、新規に買うユーザーが旧バージョンを購入することはできません。
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* この記事はサブスクリプションを購読した新バージョンのUlyssesで書かれました。