駿河屋 高菜ご飯とうどん 〜 黒崎そごうの思い出
子供の頃好きだった「高菜ご飯とうどん」について語ります。
いまはなき黒崎そごう、その6階にあった駿河屋。
当時のそごう各店にテナントとして入っていた駿河屋でも、この黒崎そごうだけに存在するメニューがありました。それが「高菜ご飯とうどん」というメニューです。他の店舗では季節のご飯とうどんがセットになっていて竹の子ご飯だったりさまざまだったようですが、黒崎そごう店だけは高菜ご飯でした。
黒崎そごうがなくなったいま、お目にかかれないメニューとなってしまいましたが、探したらありましたよ、1999年に撮影した写真が。当時、民生用としては初めて200万画素越えをしたサイバーショット「DSC-F55K」で撮影した写真です。バッテリーがすぐになくなったのと、メモリースティックが低容量で苦労した時代でした。
↑ 高菜ご飯。乾燥させた高菜を上にのせています。ご飯との相性が抜群でした。
↑ うどんはだしがおいしかったです。たまごは後半になって崩して食べます。
撮影日は1999年8月10日 13:45:51となっています。私が大人になって、今年の7月に亡くなった祖母と一緒に食べにいったときの写真です。
私は小学校5年生の1学期まで小倉北区で暮らしていました。そして母方の祖父母が八幡に住んでいて、おばあちゃん子だった私はよく遊びにいったものです。そして行くとほぼ確実におもちゃを買ってくれたのが黒崎そごうで、そのときのお昼の食事によく駿河屋に連れて行ってもらいました。
その頃、黒崎そごうは活気があり人々であふれかえっていた記憶があります。
その黒崎そごうの駿河屋で私を虜にしたのがこの「高菜ご飯とうどん」でした。乾燥させた高菜とご飯の組み合わせがすごく気に入っていたのと、ご飯をほおばったあとに食べるうどんのだしが好きでした。
九州を離れてからも中学生になってから、高校生になってからなど、遊びにくるたびに連れて行ってもらっていました。この写真を撮影したときはちょうど社会人2年生のときで、出張で日本の各地に回っていたときに、たまたま福岡で仕事をすることになったので、仕事を終えたあとに1週間ほど代休を取って祖父母宅に遊びにいったときのものです(1週間代休を取れる当時の仕事ぶりがいま思えば怖い)。
そんな黒崎そごうが閉店したのが2000年12月25日、まさにこの写真を撮ったときが私にとっての「ラスト高菜ご飯とうどん」となったのです。
今年の7月に祖母がこの世を去って、当時を思い出してみるとふと浮かんでくるのがこの「高菜ご飯とうどん」です。できることならまた食べたいものですが、まあ無い物ねだりですね。
子供の頃、まだまだ人々に元気があり、黒崎の町も活気づいていた、そんな時代の名作です。