メールアドレスを公開している人は「特定電子メール」拒否を明示しておこう
ブログやホームページでメールアドレスを公開している場合、迷惑メール(スパムメール)を送りつけるのは合法になってしまいます。「特定電子メール」を拒否することを明示することで、はじめて迷惑メールが違法になるのです。
ネットで公開しているアドレスへの迷惑メールは合法!
知りませんでした…
ホームページやブログで、問い合わせ先としてメールアドレスを公開している人は多いと思います。自動でアドレスを収集して迷惑メールを送りつけられないように、アドレスの部分を画像にしたり、「@」(アットマーク)部分を違う文字に置き換えるなどの工夫をしている場合もあるようですが、そのままアドレスを掲載しているケースもあるでしょう。
そういったホームページやブログなどで公開されているメールアドレスに対して迷惑メールを送っても処罰されないのです。
迷惑メールの情報収集や啓蒙を行っている日本データ通信協会というページの説明がわかりやすいので引用してみます。
「オプトイン規制」では、同意のない広告宣伝メールの送信は禁止されます。ただし、HPで公表している団体又は営業を営む個人のメールアドレスについては、原則としてこの「オプトイン規制」の例外とされています。(特定電子メール法第3条第1項第4号)
「オプトイン規制」というのは、広告メールを送る場合は事前に受信者の承諾が必要で、受信者の承諾なしに広告メールを送ることは違法メールになるということです。しかし、上の引用にあるように公開している団体か営業を営む個人のメールアドレスは「オプトイン規制」の例外なので、違法ではないのです。
これは、公開しているメールアドレスに迷惑メールを送りつけられても文句も言えない状態です。いや、文句は言えても「うちは法律に基づいて適正に対処しています」と言われたら返す言葉がないのです。
「特定電子メール」の拒否を明示しておこう
じゃあ、ネットにメールアドレスを公開するなということか?
でもちゃんと対策はあります。
“お問い合わせ先”や“連絡先”など、公表されているメールアドレス宛の送信であれば、たとえ広告宣伝メールであったとしても法律違反にはならないのです。ただし、 アドレスと併せて「送信を拒否する」旨の表示があれば特定電子メールに該当します。
そこで、ホームページの問い合わせ先アドレスや、個人のブログなどに記載されたメールアドレスへの広告宣伝メールを希望しない場合には、アドレスと併せて「送信を拒否する」旨の表示をしましょう。万一広告宣伝メールを受信しても、表示があれば法律違反として特定電子メールに該当します。
なるほど。
表示例は引用先にもありますが、メールアドレスのすぐ横に「このメールアドレスへの特定電子メールの送信を拒否します」と書いておけば、法律上のオプトイン規制の対象となり、事前に承諾なしに広告宣伝メールを送ったら違法となります。これで迷惑メール業者に文句も言えます。
ちなみにこの日本データ通信協会は迷惑メールの収集もしていて、ここに迷惑メールを“添付”して転送すると、違反がないか調べて総務省から行政処分を下すそうなので、迷惑メールを受け取ったらガンガン転送しましょう(ヘッダーもほしいらしいので”メールを添付して転送”がいいみたい)。
情報提供方法の詳細は、実際に日本データ通信協会のページで確かめてください。ひとりでも多くの人が情報提供することで、迷惑メールがなくなって快適なネット環境が実現できることをどんなに願うかわかりません。