ダイエットはみんなが避けて通る道を進め

みんなが避ける道が実は近道

寝る直前にとんこつラーメンを食べてから寝ても平気だった。

26歳を過ぎるまでは…

30歳になってしばらく経ったときのことだった。六本木のとあるクラブで飲んだあと、電車がないのでタクシーでたまたま予約が取れた新宿の京王プラザホテルに向かった。ホテルに到着すると寝る前にさっぱりしようとシャワーを浴びた。体重計が部屋に備え付けてあるのを見つけたので、シャワーを浴びたあとバスローブを羽織り、おもむろに体を載せてみて愕然とした。

10kgも太っていた自分がいた。

26歳の頃は55kgで、そのとき体重計が指していた重量は65kgだった。これはショックだった。それまで体重なんて気にしたことはなかった。前述の通り、寝る直前に脂っこい食べ物を食べてから寝ても平気だったので、太りにくい体質だと思っていた。だが、そうではなかったのだ。

これは何とかしなければならない。とりあえず昼休みは昼食後に歩くことにした。帰りは一駅歩いた。夜、飲みに出かけるのをやめた。ダイエットに効くといわれるサプリを取ってみたり、ちまたで聞かれるダイエット法を試してみたりした。いろいろやってみたが、体重はなかなか減らない。

もっと効果的に減らす方法があるはずだ。いろいろと試して評価していくことで、どの方法が効果的かを自分で体感していった。

結果的に26歳時の体重である55kgまで戻すことができた。10kgを減らすのに5年かかったことになる。太るのに4年、やせるのに5年だ。長すぎるのかもしれないが、これでよかったと思っている。無理にやせることなく、徐々にやせていったことで、リバウンドをしなくてもすんでいる。ちょっと食べ過ぎたと思う時期があっても、体重やおなか周りの変化は少ない。継続的にこつこつとやせてきたことにより、本当に太りにくい体質になってきている。

そして、わかったことは結局は摂取エネルギーを減らすことと消費エネルギーを増やすこと、これ以外に道はないということだった。その方法は少食となり、継続的な運動をしなければならない。誰もが避けて通っていく道だ。だが、実はこれが最も近道だと思う。サプリは摂取エネルギーを減らしてくれることはないし、消費エネルギーを増やしてくれることもない。ちまたの何かを食べる系のダイエット法も、特定の食品の特定の栄養素の効果に着目しただけであって、食べ過ぎれば絶対にやせることはない。

厳しいようだが、これが現実だ。

継続的な筋トレ

消費カロリーを減らすためには運動が一番だ。そう思ってよく歩いていた。歩くとカロリーを消費すると思ってそうしていた。歩くことは健康につながるといわれている。だが、それがカロリーが消費しやすいというと違う。やせるという目的にはちょっと合わない。

体の中でカロリーを一番消費する組織は筋肉だ。筋肉を増やせばカロリー消費が増える。そして、それは何も動いていないときにも働く基礎代謝としてのカロリー消費となる。おいしいじゃないか。

筋トレを始めてからしばらくしたら5kgほど体重を減らすことに成功した。やっぱり効果があった。筋トレのコツは運動をする日としない日を決めること。筋トレをしてから2日は空けることがコツだ。筋肉は筋トレをして筋繊維を痛めてから回復するときに筋肉が増えるという。その回復期間が少なくとも48時間はかかるという。だから、回復する前に筋トレをしても意味はないのだ。

つまり、毎日やらないこと。

やせるためには重い筋トレは必要なく、軽い筋トレで十分にやせることができる。筋肉ムキムキになりたければ重い筋トレをやればいいが、継続的にやっていくためには最初から重い筋トレをすると挫折してしまうので、軽いところからスタートするのがいい。むろん、軽い筋トレだけではおなかは割れないが体重を減らすことはできる。ただ、おなかは割れなくてもいいが、脂肪は落としたい。これは軽い筋トレだけでは無理だ。

そこで食事のほうに手をつけることにした。そこにはある本との出会いがあった。

朝食をやめるという決断

日本橋にある丸善を何気なく物色していたら『長生きしたければ朝食は抜きなさい』(東茂由、甲田光雄)という本を見つけた。題名に惹かれたので、そのままレジに持って行った。この本は甲田氏の甲田式健康法について医療ジャーナリストの東氏が書くというスタイルを取っている。

ちまたでは健康のために朝食を食べなければいけないといわれている。それを真っ向から否定する。ものは試しである。いままでさまざまなダイエット方法を試してきたので、試すことにためらいはない。

試してみたが、やはりどんなことでも最初はつらいものだ。長年の習慣を変えることほどつらいものはない。初日は昼食まではふらふらだった。やっぱり、朝食を抜くのはダメなのだろうか。そう思いつつも続けてみる。

2日目からはふらふらする状態はなくなり、普通に過ごすことができた。1週間を過ぎた頃だっただろうか、体の中でどこかにあったけだるさが消えたような感覚があった。体の奥底の重いものがすっとなくなって少し体か軽くなった感覚だった。なんか、いいかもしれない。

朝食を抜くことにようやく慣れてきた頃だ。朝食を抜き始めてから2ヶ月ぐらいだっただろうか。少しベルトがぶかぶかになってきているようだったので、おなか周りを計ってみることにした。すると以前は85cmほどあったおなか周りが79cmになっていた。驚いたことに朝食をやめてからたった2ヶ月でおなか周りが6cm減ったのだ。

銀座にあるスーツ屋で、スーツを仕立ててもらうときに「あれ、お客さんやせられました?」と言われたのがとても嬉しい。

ドクターフットで一本グソ

ただ、困ったことが起こった。長いこと便秘に悩まされることになった。これは本にも書かれていたことで、いままで朝食を食べていた人が朝食を抜きはじめるとしばらくは便秘になるということ、そしてそれは乗り越えなければならない道であるということが書かれていた。まさにその通りだった。

ただ、つらい道であった。下剤に頼るという道もあったのかもしれないが、薬に頼るのは嫌になっていた。さんざんサプリを試して効果がなく、そして一般的には常識とされていた朝食を取ることが健康につながるということを否定することでやせてきたのだ。サプリや薬に頼ることなくここまできたからには、そのまま自然に出るようになるのが望ましい。だが、つらかった。

きっかけはXPERIA X10だった。

日本でXPERIA X10(日本モデルSO-01B)が発売されてから1ヶ月ほど経ったとき、無性に欲しくなった。まだ、どこのショップでも在庫がないか予約分のみでいっぱいの状態だった。仕事帰りに近隣のドコモショップに電話をかけまくった。すると浜松町店に在庫があり、お取り置きができるというのでXPERIA X10を買いに浜松町に向かった。

無事にXPERIA X10を手に入れて帰ろうとしたときにあることを思い出した。「出没!アド街ック天国」の浜松町の回でプロレスラーの高田氏がドクターフットで一本グソが出ると話していたのを思い出したのだ。便秘で悩んでいたし、ちょうどXPERIA X10を買いに浜松町まで来たし、試しによってみようという軽い気持ちで立ち寄った。

初回だからかたまたま空いていたからかはわからないが名札に店長と書かれた人が足のマッサージをしてくれた。高田氏が痛いのを我慢して3日は起き上がれなかったと言っていたとおり痛かったので、早めに痛いと言った。だが、マッサージの手が緩むことはなかった。

30分のコースを受けて3日は足に痛みが残った。そして痛みが消えた4日目にその出来事が起こった。

一本グソが出た。

体が一気に軽くなり、少し動きも軽快になった気がした。こんなに幸せな気分を味わったのは久しぶりかもしれない。ちゃんと出るということがどんなに素敵なことなのかがわかった。それがきっかけとなり、便秘に悩まされることなく、きちんと出るようになった。だが、いまでもドクターフットには通っている。意外と気持ちよく感じるようになってきている自分が怖い。

継続的な筋トレと朝食抜きとちゃんと出すこと

朝食を抜くことによって摂取するエネルギーの量を減らしたこと、筋トレを実践することで消費するエネルギー量を増やしたこと、そして食べたものをちゃんと出すこと、この3つがそろってようやくやせることができたのだ。

考えてみれば、食事量を減らしてちゃんと出すことは、胃腸をいたわることにつながる。腸内環境をよくすれば健康になるし、悪くすればアレルギーを含めてさまざまな病気になるということがいわれている。思えば、花粉症になったのも26歳の頃からだった。花粉症は、このままではいけないぞという自分の体からの警告であり、不摂生な食生活に対する体からの罰だったのかもしれない。そして、未だにその罰は続いている。

朝食をやめたものの、食事の内容を見直すまでは至っていないからだ。本には玄米菜食を心がけることが書かれているが、まだ実現できていない。今度は花粉症を治すために、いろいろと実践できそうなことをやっていきたいと思っているし、やることはまだまだたくさんありそうだ。

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