ぼっちYammerをやってみた
Yammerとは企業向けSNSで、同じドメイン内でTwitterやFacebookのような投稿ができるサービスです。
Yammerに登録する場合はメールアドレスを使いますが、どの組織に所属しているかはドメインによって判断されます。例えば、私の場合はkosukety.orgというドメインを使っていますので、kosukety.orgの組織のユーザーと判断されます。つまり、プロバイダーのメールアドレスやGmailでは利用できないということになります。
主な機能
Yammerに登録すると名前をとりあえず入力すれば使えるようになります。ざっとできることは以下のような感じです。
- 更新: 一般的なSNSと同じように何をしているか投稿する。
- 投票: 選択式のアンケートのようなもの。
- 称賛: 誰かを称賛できる。
- お知らせ: お知らせを投稿できる。
- メッセージ: グループ宛や、特定のユーザー宛のプライベートメッセージを送信できる。
- グループ: グループを作ってその中だけでやりとりできるらしい。まあ、ぼっちには関係ないけどね。
- オンラインチャット: チャットらしいけど、ぼっちなので詳細は不明。ユーザーが他にいないからね。
「更新」に関しては、普通の投稿です。Facebookを使っている感じですね。メンションやハッシュタグも利用できます。もちろん、投稿に対する返信も可能です。返信時のネストは1階層のみのようです。投稿したものをスレッドと呼ぶようで、「未読のスレッド」や「すべてのスレッド」で既読管理ができるようになっています。
「投票」は選択式アンケートを作ることができます。ちょっと試してみたところ、選択肢の上限はないようで、追加していけば、どんどん次の選択肢を入力する欄が増えていきます。選択肢の文章が重複した場合に投稿ボタンが押せないようになるなど、チェック機能もあります。投稿したら、選択肢を選ぶと、パーセンテージでどの選択肢がどれだけ選ばれているか表示されます。
「称賛」はアイコン付きで誰かを称賛することができます。まず、誰を称賛するかを選び、その理由を記述します。アイコンを選んで投稿することで、誰かを称賛することができます。企業向けのモチベーション向上用といったところでしょうか。
「お知らせ」はその名の通り、お知らせを投稿できます。正直、「更新」と「お知らせ」の違いがよくわかりません。お知らせのほうはお知らせ用のアイコンが付くぐらいです。
「メッセージ」はいわゆる普通のメッセージですな。グループ宛に送ることもできますし、特定のユーザーのみに送ることもできます。私が試したときは、グループへの投稿はできませんでした。グループを選ぶところの一覧に、作成したグループが表示されませんでした。
「グループ」は、特定のグループ内での情報の共有をできるようで、グループごとにファイルのアップロードやメモの作成もできるようです。
モバイルアプリもあり、YammerというSNS機能のものと、Yammer Nowというチャット機能のものがあります。
やってみた感想
まさに企業内SNSといったところです。最近は企業内SNSはさまざまなサービスがあります。有名どころだとSlackとかChatWork、Chatterといったところでしょうか。企業内のSNSって、導入は意外と面倒で、メンバーのリテラシーとかやる気に左右されます。あとは企業風土、空気といったほうがいいでしょうか、そういうものにも大きく影響を受けます。
「よくわからないから触らないようにしている」とか、「なんか新しいことをおぼえるのがめんどうだしメールじゃダメなの?」とか、メンバーの元々の意識が高くないと、案外、使われないものです。また、プライベートでFacebookやTwitterなどをやっている人でも、企業内での投稿に関しては慎重になったりするものです。
なので、もし導入するならある程度の少人数のメンバーでまずは試験導入して、ある程度の投稿を行って、「あ、気軽に使っていいんだ」という空気感を作り上げてから全体に展開するほうがうまくいくように個人的には思います。
そして、気軽に使ってもらいたかったら、少人数での試験導入時にどれだけくだらない投稿を増やしていくかというところが成功の鍵を握っているかと思います。仕事の投稿だけでなく、雑談だったり、趣味のグループだったりを作っておくと、全体に展開したときに、初めての投稿のハードルが下がります。「仕事の話だけじゃなくていいんだ」と思ってもらえれば成功で、あとは時間が経つにつれて、投稿する人が増え、企業内のメンバー同士の風通しもよくなっていくのではないかというのが感想です。
ま、俺ひとりだけどね。
使いどころ
チーム内の情報共有といったところでしょうか。Facebookのようなタイムライン方式で、投稿した内容は増えればどんどん下に行くことから、情報を貯めておくというよりも、直近のタスクでのコラボレーションに使えるのではないでしょうか。
例えば、技術チームが現場とバックオフィスとで状況と解決策のやり取りを行ったり、離れたオフィス同士のメンバーで共通のタスクに対してディスカッションしたり、メーリングリスト代わりに使ったりといったところでしょうか。
あとは、わざわざ電話して他人の時間を奪うほどではない遅刻などの勤怠連絡を投稿しておいたり、電話メモを紙で書いて散らかったデスクに置いておくのではなくてYammerに投稿したり、「投票」機能で新年会や忘年会の店や食べたいもののアンケートとったり、業界ニュースや自社のリリースを共有したり、使い方はいろいろあると思います。
こういうツールはどうしても受け入れられないような企業風土もあったりしますので、すべての企業で導入がベストではないと思いますが、横のつながりの強化にはなるのではないでしょうか。