ページをやたら分割して読みづらいニュースサイトはPV主義
ひとつの記事で複数ページに分割している記事を見かけますが、閲覧者からするとメリットは少なく面倒です。
主にニュースサイトなどで見かけるのが複数のページに分割された1 記事です。ページ分割された記事は、個人的にはガラケー時代から見かけるようになりました。
ガラケーは性能の低さから複雑なHTMLは表示できず、またダウンロードできるページのサイズも決まっていたため、長文のコンテンツは分割するしかなかったのです。
時代はスマートフォンが全盛となり、端末の性能がよくなってページを分割するメリットは薄れました。ただ、現在でもページ分割を行なっているウェブサイトが多いのは何故なのでしょうか。
ページを分割すれば、その記事を読み終えるには複数のページアクセスが必要になります。ページにアクセスする回数が増えれば、もちろんPVも増えます。広告収入などで運営されているウェブサイトでは、PVを上げることで広告単価を上げるという手法もあるようです。つまり、ページを分割すればPVが増える、PV主義的な考え方です。
閲覧者からすればスクロールのほうが圧倒的に読みやすい。次のページに行くためにクリックやタップを必要とするのは面倒でなりません。ページを遷移するたびにブラウザーの読み込みが発生して待たされることもストレスが増える原因です。
むろん、コンテンツの種類によってページを分割したほうが最適というケースもあります。
例えば、問題と答えという構成になっているとか、写真が多くてスマートフォンやパソコンでも読み込みとページの表示処理に時間がかかるとか、そういう場合はページを分割したほうがユーザビリティは向上します。
しかし、ページ分割を行なっているほとんどのウェブサイトが比較的大手のニュースサイトで、テキストが中心のコンテンツです。1ページとして表示というモードを用意しているウェブサイトはまだいいほうですが、ほとんどの場合はページを繊維していかなければ記事の全文を見ることができません。
あえてユーザビリティを下げてまでPVを増やしたいための施策と考えられます。PVを増やすならコンテンツの質で勝負をすればいいものですが、単純な数値を増やすという行為は、DeNAの一連の問題と似たような、なりふり構わずやってしまうという思想を生みがちです。
数値のコントロールによって、コンテンツの価値が1しかないのに10の価値があるように見せるということは、価値の不当な吊り上げではないでしょうか。
- ページネーションとかページングとかいったりもします。 ↩