MacBook Pro購入報告
MacBook Proを買った。初のMacである。
MacBook Proを購入したのは去年の29日だ。今年の2日に届いた。
いままでWindowsを使い続けてきた。
私がコンピューターに本格的に触れたのは専門学校に通い始めてからだ。入学したのは1996年で、学校のコンピューターにはWindows 95がインストールされていた。必然的にWindowsを使うようになった。開発を学んだのもWindowsだ。就職してからもWindowsを使い続け、Windowsで開発し、Windowsのライブラリーの使用方法を学び、Windows Serverの設定を学び、データベースはSQL Serverだった。Windowsにどっぷり浸かっていた。
Windowsは素晴らしいOSだと思う。使うに不自由はない。しかし、ここにきてどうしてMacなのか。
むろんMacには興味があった。就職してからすぐにAppleから追い出されたスティーブ・ジョブズがAppleを建て直すためにMicrosoftとの提携に踏み切って、基調講演のときにビル・ゲイツをスクリーンに登場させたときのMacファンのブーイングはいまでも記憶に残っている。そして、そのジョブズが起死回生をはかったiMacは話題になった。もちろん、そのときもMacは気になっていた。友達が買ったiMacを見せてもらって無性に欲しくなったものだ。
ただ、好きになれなかったのが、Macは最高だと褒め倒す一方でWindowsを酷く貶しまくるMacファンの存在だ。OSにはUNIX、Windows、Macなどさまざまな種類があり、それぞれに特徴があるので、それを同列に並べて貶す行為が嫌だった。そういう存在になりたくないという思いがMacへの興味を引き離していった。
実際、ジョブズはMicrosoftと提携をしてAppleを建て直したし、MicrosoftはいまでもMac版のOfficeを提供している。AppleだってQuickTimeやiTunesのWindows版を出しているし、ExcelはMacのために開発された表計算ソフトだ。WindowsもMacも、お互いに共存して競争していける仲であるし、ユーザーもそれぞれ好きなほうを選択すればいい。
そういう思いがありながらもMacをいま購入したのは、やはり純粋にMacという素晴らしいコンピューターに触れたかったこと。もちろん、昨年の創業者であるスティーブ・ジョブズという天才がこの世を去ったことも少しある。彼が生きているうちにMacに触れておけばよかったかなという思いもあった。少しだけ追悼の意味もある。だが、それだけではなく、自分がITの技術者として特定の技術のみに触れ続けることに対する恐怖感もあった。やはり、WindowsだけでなくLinuxやMacにもある程度精通しておくべきではないだろうかという思いがあった。見聞を広めれば、それだけ見えてくるものも多くなる。そういう意味で、自分の使うOSを多様化しておきたかった。
あとはやはりスペックが優れてきたこと。CPUもSandy Bridgeになって性能が向上したことや、ストレージにSSDが選べるようになったこと、OSがLionになってタッチパッドのユーザーインターフェースが新しくなったこと。そして、それらの優れたスペック、新しいユーザーインターフェースに触れたかったことが大きく影響した。
そして、何と言ってもやっぱりMacを持っているという人はそれだけでうらやましかった。前回の記事にも書いたが、昔はMacというと100万円もするものだった。そのときの記憶が「Mac=手が出ない」という心理的な障壁を自分の中に作り上げていた。それを崩したかった。そして、いまこうしてMacを手に入れてみると、これからなんだか新しいことが起こりそうな予感さえわいてくる。Macを使うことによって自分の見聞が広くなり、いままで以上にアイデアが出てきたり、面白いことができるようになればいいなと期待している。
なんだか、「Mac買いましたっ!」という報告だけの記事にしようと思っていたが、気がつくといろいろ書いてしまった。Macとの出会いがいい化学反応になっていけばいいなと期待している。