JCB THE CLASSコンシェルジュデスク ファーストインプレッション

最近のクレジットカードには24時間365日対応のコンシェルジュサービスが付属しているものがある。いざというときの旅の予定変更の対応やレストランのリザーブなどに使うことができる。ここぞというときに力になってくれるサービスがどんなものかのファーストインプレッションを書いてみた。

金曜日の夜に大切な人と飲みに行くことが決まった。大切な人とはおてんば姫の彼女のことだ。どんなにおてんばといえどもやはり大切な人であるからには、いい場所でいい雰囲気の中で飲んで語りたいものだ。しかし、あいにくこのことが決まったのが前日の木曜日の夜だ。金曜日の夜はどこのレストラン、バーも予約が取りづらい。

案の定、いつも行く夜景のきれいなバーはどこも満席で断られてしまった。周辺をいくつか当たってみるもののあえなく撃沈する。このまま当日会って、どことなくさまよいながら店を探すのもかっこわるい。何よりも歩くのが嫌いな彼女である。少しでも長く歩かせるととたんに機嫌が悪くなる。できれば予約を入れて、確実に店に入れる状態にしておきたい。かといって、仕事で忙しい金曜日でもある。どうすればいいだろうか。

途方に暮れかけたときにあることを思い出した。ちょうど一年ぐらい前にインビテーションが来たカードがあった。JCB THE CLASSというカードだ。これはJCBのクレジットカードでゴールドカードよりもサービスがいいですよという位置づけのカードだ。インビテーションの中には申込書と一緒に特別に編集されたショパンのCDも入っていた。ショパンでも聴きながら申込書を書けと?

そのときBostonのアルバム「Third Stage」を聴きながら申込書を書いた記憶がある。このカードの売りのひとつに24時間365日対応のコンシェルジュデスクがあった。コンシェルジュとは通常はホテルのロビーなんかにいて、おすすめの場所やレストランなどを案内し、時には席をリザーブしてくれたり、仕事の文書作成の代行をしてくれたり、どんなことでも問わずに宿泊客の便宜を図ってくれるサービスをする人だ。バトラーやセクレタリーとはまたちょっと違った人たちだ。そんなサービスがクレジットカードにもついているのであれば、ちょっとこの際だから使ってみようかと思い、電話をかけてみることにした。

初体験なので、どぎまぎしながらの電話だった。相手は慣れたもので、用件をしっかりと聞いて、聞いた内容を繰り返してくれた。今日の夜7時からのレストランを取ってもらいたいと伝えて、レストランの要件は夜景の見えるバーが第一希望、ダメなら野菜料理か肉料理が食べられる場所、予算は使ってもふたりで2万円台ぐらいで収まるていどであること、コース料理中心の店は好きじゃないので、アラカルトで好きなものを注文しやすい場所ということを伝えた。

さすがに金曜日の夜のためか、プロであろう彼らでも「第一希望の候補が現在のところ2つほど」と言っていた。こちらとしては2つもあれば十分である。どちらも窓際の席は埋まっているが夜景を楽しむことができるとのこと、ひとつは予算としてはひとり大体6000円ほど、もうひとつは料理の値段が高くパスタで3000円ほどかかるとのことだった。パスタで3000円はなかったので、予算6000円ほどのバーを選択した。「当日なので、名前の他に連絡先として電話番号も伝えていいか」と聞いてきたので、了承して予約を取ってもらうことにした。

ほどなく折り返しの電話がかかってきて予約が取れたことと、なんと窓際の席にできたとの連絡がきた。嬉しい誤算である。バーは彼女には好評であった。私個人的にも穴場的なところで、ひとりでも来たいと思ったいいところだった。

顧客の要望にひとつひとつ丁寧に答えて、ときには少しのサプライズもしてくれる、そんな印象を持った初めてのコンシェルジュサービスであった。

これからは積極的に使っていこうかなと思う。

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